第24回公開授業
高校1年 情報B 「個人情報とプライバシー」 |
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今回は、昨年の9月に予定していましたが、残暑の為体育会の日程が変更になり、キャラバンと重なったために4ヶ月延期していました兵庫県の須磨学園高等学校にお邪魔いたしました。 須磨学園の学園長は、コンピュータ業界では有名な西 和彦氏で、学園内の情報設備や教育の情報化にはかなり力を入れられています。そして、情報の授業も高校1年生で「情報B」を開講するなど、先進的な取組をされています。 この日の宮浦先生の授業は、現代のネットワーク社会においてとても大切ですが、理解させるのは難しい内容です。「インターネットは、自己責任の世界です」という前提のもと個人情報を安易に提供することの問題点を理解し、生徒たちが個人情報の扱いの大切さを身につけることができればという観点から、座学と実習を適度に交代できる素晴らしいコンピュータ教室で、『個人情報の取り扱い』について考えさせる授業でした。 |
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学校風景 | |
神戸市営地下鉄の「板宿」で下車。商店街のアーケードには、昨年末、都大路で初優勝した垂れ幕が掲げられていました。 | 商店街を抜けると、高台の上に5階建ての校舎が2棟そびえていました。 |
かなりの急勾配を登りますと、校門が見えます。 |
校門を入って振り返ると素晴らしい景観が・・・ |
玄関には、駅伝初優勝の新聞記事と、関係各所からのお祝いの花が飾られていました。 |
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授業風景 | |
キャラバン参加者は42名も・・・ | まずは、きちんと挨拶から・・・ |
な、なんと、先ほどまで机上にあったPCが忽然と消えてしまいました。 | |
イエイエ、ちゃんとPCは机上にあるではないですか!! | |
そうなんです。座学でPCが必要ないとき、電源ONのまま、机の中にしまい込めるのです。これは、便利ですよね。 | |
生徒達は、コンピュータ教室に来るとすぐに電源を入れ、IDとPWを入力、そのままCRTは机の中にしまい込みます。マウスとキーボードは引き出しへ。 その間、PCは机の中でサーバーから各個人のプロファィルやウィルス更新データ等を取り込んで初期画面になっています。 先生は、前のプロジェクターで、今日の授業の内容説明とプリントを配布しての座学を行います。 今回見学させていただいた授業中でも、3回ほどPCを出し入れし「座学」と「実習」のけじめをつけておられました。 |
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授業内容ですが、まず、前回の内容確認をして、「情報モラルを守ろう」サイト(http://wmc.gr.jp/security/)でコンピュータウィルス・ネット詐欺・個人情報の漏洩についての疑似体験をさせます。(実習) |
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コンピュータウィルスによって画面上に変な模様が現れてビックリし、思わず廻りの生徒に助けを求めることも。(もちろん、これは、疑似体験) | |
疑似体験をやった後は、PCをしまって、それらのまとめを前のプロジェクターで説明します。 生徒らは、それを配布されたプリントの空欄に書き込んでいきます。(座学) |
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今までに自分の個人情報をどこかで書いたことがないか思い出させ、住所・氏名を書く必要がないと思われるのに書かされたのは、その個人情報がどこかで利用されていると考えられることで気がついたことがないかを質問します。 また、その個人情報を書かなければならなかったのか、安全であると確認出来たのか、を考えさせ、インターネット上のショッピングできるサイトで、個人情報の取り扱いについてどのように記載されているかを紹介されました。 宮浦先生が紹介されたのは、「TSUTAYA」のトップページで、そのページの一番下に書かれてある「企業の個人情報に関する考え方」を各自に読ませます。(実習) |
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締めくくりとして、今後の授業の説明でした。 3学期になって学習した「インターネットと情報倫理」に関する2者択一問題を各自で制作するそうです。 その制作には、大阪高専の高橋参吉先生が開発されたプログラム(機能限定版は 実教出版のCDの中に入っています。)を使われるそうです。そのプログラムは、エクセルに問題と解答解説(2つの選択肢)を入力して実行すると、自動的にパワーポイントに変換し、スライドショーを実行すると、問題が表示され解答すると、○と×で正解を解説してくれるというすぐれものだそうです。 |
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生徒たちも、実際に先生が作られた情報倫理の問題にチャレンジしました。 | 使用されている教科書・副教材・各自のノート |
最後に、今日の授業のまとめとして、生徒らにVBBへの書き込みをさせました。 |
司会:長尾 尚 先生(大阪信愛女学院短期大学) |
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いつものように、長尾先生の名司会で、意見交換会が始まりました。 | 会場校として竹内教頭先生が挨拶されました。須磨学園は情報教育に取り組みはじめて長く、生徒には情報教育に取り組みやすい環境をと、力を入れておられるそうです。 |
今回のキャラバンには、42名もの方が参加してくれました。これも、情報先進校の須磨学園ならではなのでしょう! | |
ちょうど、1階下のマルチメディア教室では、美術の授業でフォトショップの授業をされているということで、15分ほど見学させていただきました。 | |
美術の先生は、白板で説明。補助の方(この方は、美術の先生の知り合いだそうです。)は、先生の説明に沿って、操作をします。それが、生徒らの中間モニタに映し出されます。 | |
内容は、レイヤーの機能と仕組みでした。 | |
その後、マルチメディア教室の隣にあるウインドウズ2003が並んでいるサーバ室も見せていただきました。 これらのサーバー群は、すべて情報の先生の組み立てだそうです。(ちなみに、ラックも) |
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右の画面は、須磨学園で使用されているグループウエアです。 | |
元のコンピュータ教室に戻って、意見交換会が続けられました。 | |
長尾(司会) 吉田(向陽台) 飯田(四條畷学園) 宮浦
長尾 佐竹(清教) 池田(上宮) 長尾 吉田 宮浦 坂田(関西大学学生) 中村(初芝橋本) 長尾 飯田 長尾 冨田(コンパック株) 角田(サンフランシスコ大学院学生) 小林(清教) 長尾 大木(神戸国際) 長尾 吉田 宮浦 小林 大木 角田 奥田(大阪国際大和田) 市村(内田洋行) 宮浦 長尾 ●保護者の立場から,「人間性は学校では評価できないもの」という意見を聞くと,先生は,ことによると安心できるかもしれない。何でもかんでも評価しなくてはいけないと思い込んでいるのかも。 ●モラルの教育は、情報というよりも,色々な教科に組み込みながら、もっと早い時期,学齢,学年においてやっていくべき、いけるはずである。そうでないと効果が期待できない。 池田 長尾 角田 参加者の皆さんにVBBに書き込んでいただきました。 まだ、まだ、意見が続きましたが、まとめるには難しい議論でした。 |
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授業が3:00に終了し、意見交換会が終わったのは5:30。 校門からの神戸の夜景は、ホントきれいでした。 |
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