今までの流れ |
・対象生徒 3年生 選択 74名
・2単位の内1単位はプレゼンテーション
(塚本教諭、西山教諭担当・・今回はこちらは公開はありません)
・週1コマのペースでCGについて学習指導をしてきた(村上、池田教諭担当)
・教室のマシン台数の関係上74名をA,B二つに分けてコンピュータ室
(Windows2000デスクトップ42台)と図書室(WindowsXPノート43台)の2箇所で開講
・生徒はデスクトップでプレゼンテーション、ノートでCGを学習しています。
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4月 |
ペイントソフトを使ってみよう
ドットの概念
各ツールの使い方
色の作り方(RGB)
ドロー系ソフトについて |
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実習
・楕円ツールで雪だるまを描いてみよう
・テキストツールでマークを作ってみよう
・円を何重にも重ねて色を塗り、グラデーションを作ってみる
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5月 |
ワードアートを使ってみよう
ワードアートで作った文字をペイントに貼り付けて加工する
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6月 |
3D画像の基礎知識
3次元座標について
オブジェクトとカメラとライトについて
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9月 |
3D画像を書いてみよう
Pov−Ray(フリーソフト)を使って実際に書いてみる
http://www.povray.org/
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授業目標 |
コンピュータグラフィックスは、今や映画、テレビCM、ゲームなどの娯楽分野からCAD、サイエンスビジュアライゼーションやフライトシミュレーションなどの可視化まで、広く産業、科学、医学などの幅広い分野において活用されている。
また、情報伝達の手段として、イメージの映像化は非常に有効な手段である。
今回は、CGの中でも、特に3DCGを用いて自分の伝えたいイメージを表現できるかという可能性を学習する。 |
指導計画
(5単位) |
1,紙の上でレイアウトやイメージを作成
2,作成計画
3,CGの作成
4,CGの作成
5,ペイント上でレイアウト(テキストや背景の挿入) |
留意点 |
本単元の前に3DCGの基本概念については学習ずみである。
今回使用するソフトはテキストベースなので先に作品イメージを紙に書かせておき、それがどのようにすれば描けるかについて話し合う(考える)時間を持たせる。
特にプリミティブをそのまま配置するのではなく集合演算をうまく応用できるように指導する。
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本時の目標 |
カードに挿入する3DCGの作成 |
評価の観点 |
オブジェクトの移動、拡大・縮小、集合演算などが必要に応じて使えているか |
留意点 |
細かい技法に陥るのではなく、生徒の創造したいものを描くにはどのような物体の組み合わせでできるかというような感性を養うきっかけをつかんだ生徒が自発的に(例えば、放課後に残っていいですかなど)もっと詳しく研究したくなるようにする。
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◆学習活動 |
導入 |
簡単な作品例を見せて創造(想像)力を刺激する |
展開 |
紙に描かれたイメージに近づけるためにはどのようの方法があるかを何人かの作品を例にあげて解説する |
まとめ |
テクスチャや質感などの話を入れて次回には完成できるように連絡をする |
Pov-Ray
について |
http://www.povray.org/
POV-Ray(PersistenceofVisionRayTracer):誰でも、どんなコンピュータでも使える無料で本格的なレイトレーサ。「POV-RayTeam」と呼ばれる多国籍のボランティアの開発チームに支えられている。
PersistenceofVisionは「残像」という意味で、サルバトーレ・ダリの絵「PersistenceofMemory(記憶の固執)」を意識して名づけられている。POV-Ray用のモデラには、POVSB(POVSceneBuilder)、BreazeDesignerなどのフリーソフトウェア、Moray、sPatchなどのシェアウェア、その他がある。
フリーの3Dソフトで最も強力な機能を持つ、機能的にはDOGAL2の機能を一回り強化したようなソフト、ただしテキストベースです。テキストベースというのは、プログラムのように特別な文章を打ち込んで使用するインターフェイスを言います。例としては、物体の座標を指定するのだという単語を打ち込んでx,y,zの三つの数字で物体の座標を指定します、そして同じようにカメラの座標、注視点を指定すると、最も単純なレンダリング結果を得ることができますまた当然このソフトは、静止画のみではなく複雑なアニメーションも作成することができます。
テキストベースであると言うことをのぞけばこのソフトにできないことはないと言われています、レンダリング能力も市販のソフトと遜色は全くありません。"
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作品のサンプル |
作品の最終完成イメージ
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ソースデータ ( toru1.pov )
#include "shapes.inc"
#include "colors.inc"
#include "textures.inc"
camera{
location<0,1,-5>
look_at <0,0,0>
angle 60
}
light_source{<5,5,-5> color White}
light_source{<-5,-1.5,-5> color White}
object{
Plane_XZ
pigment{color Red}
translate<0,-1.5,0>
}
#declare Koma=union{
object{
Disk_Y
texture{Sandalwood}
scale <1,0.3,1>
}
object{
Cone_Y
texture{Sandalwood}
scale <1,0.3,1>
rotate <180,0,0>
translate<0,-0.6,0>
}
object{
Disk_Y
texture{Sandalwood}
scale <0.05,1.5,0.05>
}
}
object{Koma
rotate <10,0,-10>
} |
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用語の説明 |
1)CG(ComputerGraphics) コンピュータで画像を取り扱うこと。イラスト、CADの画面
2)三次元CG(3D-CG) 三次元座標データに基づく画像を取り扱うこと。
3)CAD(ComputerAidedDesign) 計算機支援設計。生産を目的とした設計に、コンピュータを利用すること。
4)CAE(ComputerAidedEngineering) 計算機支援工学。設計・製造などを目的とした工学上の様々な数値計算に、コンピュータを利用すること。
5)CAM(ComputerAidedManufacturing) 計算機支援製造。製品の製造にコンピュータを利用すること。NC(NumericalControl数値制御)工作機械の制御コード生成、製造ラインの制御、工程管理などを行う。
6)レイトレーシング(RayTracing) 光線追跡法。画面の一点一点を通って視点に届く光線を、逆方向に追跡していく三次元CGの手法の一つ。物体の表面反射や透過、屈折などの光学的特性を考慮できる。スピードよりも画像の品質を優先するものである。
7)シーン(scene) 三次元CGで作られる情景全体のこと。
8)オブジェクト(object) 「もの」・「物体」のこと。箱・球・円柱・円錐・トーラスなどの基本形状や、回転体・自由曲面などの自由形状、これらを組み合わせて形状同士の和・差・積をとった複雑な形状、捩れ・せん断などの変形を加えたもの等がある。
9)テクスチャ(texture) 物体の質感・材質感。色や模様、反射特性や透過特性、屈折率など。
10)プリミティブ(primitive) 三次元CGで形を作るときに、元になる基本的な立体形状。箱・球・円柱・円錐・トーラス・ポリゴンなど。ただし、アプリケーション・ソフトウェアによって、利用できるプリミティブの種類が異なる。
11)集合演算ソリッドモデル(CSG) 表現ではプリミティブを適正に配置して、それらに演算処理を加えて新しい物体として作成するため集合演算を用いる。集合演算には和・差・積三種類がある
和・・2つの物体A・Bのすべての空間が新しいひとつの物体となる(A∪B)
差・・物体Aから物体Bの持つ空間を取り除いた部分が新しいひとつの物体となる(A-B)
積・・物体A・Bの交差する空間後新しいひとつの物体となる。交差していない空間は切り捨てられる(A∩B)
12)モデリング(modeling) 物体の形状を決定すること。テクスチャを与えることを含むこともある。形状のみを作ることを「形状モデリング」ということもある。作成されるモデルは三種類で、「ワイヤフレームモデル」、「サーフェイスモデル」、「ソリッドモデル」である。
13)レンダリング(rendering) 三次元の座標データから画像を描画すること。線画、面画、点画、スキャンアルゴリズムによる描画などがある。
14)モデラ(modeler) モデリングを行うためのソフトウェア。レンダリングを行うCGソフトウェアと組み合わせて利用される。
15)ワイヤフレームモデル (wire-framemodel)三次元物体の輪郭の稜線部分をワイヤで結ぶモデル。稜線のみで面の情報がなければ、針金細工のように描かれる。面の情報を加えることにより、隠れた稜線を描かない陰線消去も可能になる。
16)サーフェイスモデル(surfacemodel) 三次元物体の形状を面だけで表現するモデル。
17)ソリッドモデル(solidmodel) 三次元物体を立体形状で表すモデル。
18)シェーディング(shading) 塗りつぶしのこと。面画の処理は陰面処理とシェーディングに分かれる。シェーディングには、一様なフラットシェーディング、よりリアルなフォーンシェーディング、金属を表現するメタルシェーディングなどがある。
19)テクスチャマッピング(texturemapping) 物体の表面に模様を貼り付けること。たとえば、建物表面の窓等の形状を正確に与えるかわりに、写真による画像を編集して貼り付け、計算負荷を抑えながらリアルに表現できる。
20)ポリゴン(poligon) 面を表す多角形。CGではねじれを防ぐため、面を三角形の集合として表現することが多い。
21)シミュレーション(simulation) 模倣という意味であるが、コンピュータで予測を行うこと。CGはシーンのシミュレーションと言える。
22)直交座標系 空間内の位置を直交する3軸の座標で表すもの。右手系と左手系がある。
右手直交座標系一般的な直交座標系といえる。親指が手前のx軸、人差し指が右のy軸、中指が上のz軸を表す。左手直交座標系特にCGで利用される直交座標系。親指が右のx軸、人差し指が上のy軸、中指が奥のz軸を表す。
参考:図形科学U CGのための用語集
http://zugaku.mae.osaka-cu.ac.jp/kougi/terms.html
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