|  意見交換会では、ディベートを取り入れた授業の仕方、アンケートシステムの活用について活発な話し合いがされました。今回の授業に触発された先生方もたくさんいらっしゃったようです。
 
  ディベートを取り入れた授業
  
        Qディベートの準備にはどのくらいあてられたのか?→VBシステムじたいは前からあったが、授業としてディベートをとりいれようと思ったのはつい3日前。班分けは今日座ったままをそのままグループにした。(佐竹)
 
 Q:その場で提示されたテーマでいきなり調べた割りにとてもがんばってたのではないかと思う。教科では、ディベートを取り入れた授業はどの程度されているのか?
 →国語か社会科で3年間に1、2回はしていると思うが、取り立てて指導しているわけではない(山本:清教学園)。
 
 Q:ディベートとして論理や根拠の確かさを冷静に判断できるようなテーマ設定が必要だったのではないか。好き嫌いで判断できてしまうテーマだけに発表の内容をしっかり判断してアンケートに答えられていたかどうか(稲垣:関西大学)。
 →集中講座なので、この中で完結させなければいけない。その中でどういうテーマを選んでどう終着させるか、時間が短いだけに難しいですね。表現(プレゼンテーション)することを学習のねらいとして焦点化するならディベートではなくてもいいかもしれない。それとも、寝るときにベッドがいいか、布団がいいか、みたいなより範囲をしぼったYES/NOがだせる問いだと、いいやすいのではないか(市川:信愛女学院)。
 →一方の立場になってしゃべっていること(意見)と人間性はちがう、ことはディベートの学習では強調されていたが、高校生では、すぐに人間性に結びつけてしまうので、テーマ設定には注意する必要もあるのではないでしょうか。(坂東:聖母被昇天)
 ・長尾先生の授業は国際理解がテーマになっていたが、本質的な意見も数多くみられ面白かった。外国人労働者の受け入れについて、賛成側の意見には理想的、反対者は現実的といった傾向がみられたように感じたが、価値観をどういうところに落とすべきか、ディベートだから落としてはいけないのか、難しい問題があると思う。(辻:帝塚山学院)
  アンケートシステム(Qボード)やVBボードの活用
  
        Q:今回のシステムは?→小林:1から自分でつくりました。アンケートの質問項目を自由に作成できることがウリです。生徒自身が質問項目を作成するような授業もできると思います。(小林)
 →紙でアンケートを集計したこともありますが、授業時間内では集計に手間取ってしまう。リアルタイムで結果がでるのは面白い。(坂東:聖母被昇天)
 →兵庫県でも情報科にむけた勉強会をはじめたんですけど、大阪はとてもがんばってますね。Qボード、VBボードは使い方をうまくするととても面白いと思った。特にVBでは、1人の書きこみをきっかけに、わっとさまざまな意見が集まってくるところがよい。(宮浦:須磨学園)
 →僕もあんなに書くとは思ってませんでした。(長尾)
 →ある意味日本人向きかもしれません。匿名でのコミュニケーションも、授業の場面によっては活用する面白さがあるのでは。(小林)
 ・これまで見てきたのはリテラシーの授業が多かったんですが、今回のようなタイプの授業は新鮮で勉強になった。たとえば今日のようなツールを業者に頼むと100万かかるなんていわれてしまう。自分の学校でも利用できるのであればぜひやってみたい。すぐさま結果がでるのがいいですね。このようなイントラネットで活用できるソフトがあると授業に使いやすいですね。(高橋:仰星)
 ・長尾先生の授業で最後にVBにあれだけの書きこみが集まったのに驚いた。小学校で手を挙げさせて聴いた意見を板書しながら整理していくような授業をよくみるが、このVBボードでも、意見をまとめたり、整理するような仕組みがあるといいですね。(中橋:関西大学)
  そのほかのご意見
  
        ・長丁場だったけど生徒は最後までだれることなくがんばっていた。「長かったけど面白かった!」なんて生徒の感想も聞かれた。長尾さんの授業でも、テーマは国際性の方になっていったが感動できるいい授業でした。ボードシステムについては、私もつかってみたいです。(南:賢明学院) ・ひさびさに参加させていただいて同じく感動した。今日の授業をみてまたがんばっていきたいと思いました。仏教大の方で情報科免許取得のために単位受講しています。(川崎:賢明学院) ・長尾先生が英語をしゃべった瞬間から生徒の表情がかわった。先生自身が、まずは英語でコミュニケーションする力が必要ですね。(坂東:聖母被昇天)→時間があれば見に来られた先生方にもっと加勢してもらうことも考えていました。何が出てくるかわからない、その場の判断が要求される授業は怖いとは思う。けれど、そこで先生どうしの協力体制がとれていれば、クリアしていけるのではないでしょうか。(長尾)
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