飯田先生:
情報デザインI・II・III とあるが、今後3年次に向けてどんな展開を計画されているのですか?
福田先生:
Illustratorを2年次でメインに据えていきたいと思います。出版、印刷業界では、Illustratorが事実上標準の道具だからです。3年次では、3D と CAD を使わせてみようと考えています。そして例えば 3Dでは、サイエンス面に興味を持った生徒はその後プログラミング等を、というふうに、個々の興味に応じた展開ができればよいと思います。
長尾先生:
福田先生自身は、もともと美術教員ですから絵を描いておられたのですよね。このコース設置をきっかけに CG などを学ばれたのですか?
福田先生:
自分は、元々は西洋画が専門なのですが、何でも新しいもの好きで、PC は MS-DOS 時代から利用していました。マックをよく使っていました。
奥田先生:(大阪国際大和田)
「情報デザイン」ではなく最後は、「情報」というコース名にしたのは、何か理由があるのですか?
福田先生:
詳細は、わかりませんが、最後は、理事会がそう決定しました。関東圏で「情報デザイン」という名称での成功事例が多かったということが、影響したと思われます。ただ、PC 利用に対する意識は、関東と関西でかなり温度差があると感じている。例えば、PCインストラクターの賃金ひとつを見ても関東が関西の2〜3倍あったりするなどの違いがありますね。
長尾先生:
福田先生の場合は、基本的に「美術」から出発しているということなのですね。この研究会は「教育の情報化」を意識している人、そして「情報科」の先生も多いですが、視点が違っていてかみ合わない場合もあれば、反対に異なる立場からの意見が、お互いに有効であることもあると思います。いつものように皆さんには、忌憚のないご意見をお願いします。
西田先生:(近畿大学附属)
本日のような内容の授業において、美術教育の視点からは、どういうことをポイントにしているのでしょう?
福田先生:
画面、映像に対する人の視点の習性、例えば大雑把に云って、人は、画像は左から、文字は右から見るといった習性を踏まえた上での作り方を伝えたりしている。自分の授業にはやはり美術的な文脈は多く含まれていると思います。
西田先生:
そういったことを実践するためには、やはり美術の専門領域での資料などを参考にする必要があるわけですね。
川口先生(堺女子):
生徒さんが一人ひとりPCに向かってとても楽しそうに作業をしている姿に感心した。残念ながら自分の学校ではまだそこまでできてないのが実情です。。
森本先生(堺女子):
確かに生徒が授業中に、作業に集中している様子がうらやましく感じられた。この学校(コース)の生徒さんは、美術系に興味をもった子たちが集まっているのですか?
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