第16回公開授業
2年コンピュータA 「〜プロジェクトM〜
商店街のお店を紹介しよう!!」
研究授業  
意見交換会  

   (pdfファイル)

平成15年2月19日(火) 第5〜6限
四條畷学園高等学校 http://www.shijonawate-gakuen.ac.jp
2年 選択科目(コンピュータA)
授業者 三村 忠之(担当:情報・理科)



研究授業 コンピュータA「〜プロジェクトM〜商店街のお店を紹介しよう!!」

 今年度最後のキャラバンは、四条畷学園高等学校の2年選択科目のコンピュータAの授業にお邪魔しました。今回の授業は、「〜プロジェクトM〜商店街のお店を紹介しよう!!」ということで、高校近くにある商店街のお店の紹介チラシを作るという授業です。今回は、中間発表の風景を見学してきました。

 今回は、2年生最後の課題のため、1年間で勉強してきたワープロソフトの技術を活用できるかどうかを図る、ということに加え、古くからの学校というメリットを活かして地域を素材にした実習を行う、という二つの目標から、近くの商店街のチラシ作りを行う授業を行うことになりました。

 

〜プロジェクトM〜 商店街のお店を紹介しよう!! (授業風景)

 本来は、最終のプレゼンテーションの時間でしたが、作業の進行状況から中間発表の時間にはいることになりました。授業のはじめの20分ほど、中間発表に何を発表するかを班で話し合ったり、実際に練習を行っていました。今回の発表の基準は「どれだけ面白いか」ということだけでした。そのため、三村先生は、どのようにしたら面白い発表ができるか、生徒に聞かれたときには答えるようにしていました。

 発表本番は、班全員が前に言って生徒に向かって発表を行う、というスタイルを取っていました。発表時間の5分間に、自分たちの取材したお店の紹介やもちろん、取材での苦労話などの感想、あと今後の改善点についても発表を行っていました。ある班はギャグを披露したりと、どうやったら発表が楽しくなるか、興味を持ってもらえるかについて考え、発表を行っていました。

発表風景発表風景

 発表時、三村先生はチラシや発表についての意見や質問を今回のキャラバンに参加されていた先生方にしてもらうという、少しドッキリ!?なしかけもあり、先生方の方が真剣に作品や発表を見ていました。

参加された先生によるコメント参加された先生によるコメント

 発表が終わってから、質問をした先生方が質問をした班に向かい具体的なアドバイスを行う時間があり、先生と生徒がいっしょになってチラシを作っている風景が見られました。

発表後の作成発表後の作成

 そうしてできた作品は後日、取材したお店に行ってできた作品をお見せし、手直しする個所は手直しし、最終完成に向かってがんばっていました。

高校生の作品です。高校生の作品です。高校生の作品です。

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意見交換会

司会:長尾 尚 先生(信愛女学院)
パネラー:
三村 忠之 先生(四條畷学園高等学校)
記録:伊美 聡(関西大学大学院)

 意見交換会では、今回の授業について活発な話し合いがされました。今回の授業に触発された先生方もたくさんいらっしゃったようです。


VBBから大枠の質問(長尾)

Q:取材の流れはどのようになっているのか?
 ここは古くからある高校だから、断ることはないだろうと思っていました。
一回目は生徒と一緒に行き、名刺を渡し、この授業の説明や連絡先を伝えます。生徒にはお店に対して質問をさせていたが、あまりしゃべらなかった。
二回目以降は生徒のみで行くようになって行くが、時間が空いている場合は一緒に行きます。生徒のほうは、取材のコツがつかめたのだろうか、よくしゃべるようになっていました。(三村)
Q:商店街に行く前にガイダンスや配布資料はないか?全体に対しての諸注意は?(長尾)
ありませんでした。連れて行くとき服装のこと、言葉遣いのこと、熱意忙しいときは声かけることはできない、ということは言いました。グループごとに行っているため、その時に説明はしている(三村)

Q:安全について大丈夫ですか?
学校から5分以内でいけるところを取材対象にしていました。
授業中に行くと問題あるかもしれないので、放課後に行くようにしていました。(飯田)
取材自体は10分もかからないので、放課後に行ってもそんなに遅くならないです。
早く帰りたい生徒がいっぱいいるので、取材のついでにどこかいくことはなかったです。(三村)
長尾先生Q:他の学校で同じような実践をする場合はどうしますか?
学校の行事としていくため、保護者には文章を出す
何かあった場合、知らなかったというのは良くない。(辻)
一文でもいいから保護者に対して文章を出すことは大切(西田)

どのように生徒たちを授業へ持っていったか?
ワードなどを使ってできることをしたかったが、単なるお店紹介だけなら乗ってこない。
「プロジェクトM(三村先生のM)するよ」、ということで興味をひきつけました。
次にグループ名や取材場所・日程・もって行くもの・役職など、すぐに書けるものを決めてもらいました。
しかし、グループ名がお見せの名前になったりと、グループ名や役職はあまり使わなくなりました(三村)
Q:チラシを作る勉強はしているのですか?やっている中で勉強するのですか?
取材したことをまとめるということで、お店のことを第一に考えて作るようにしました。
なので、自分の言葉では書かないようにと言いました。(三村)
Q:電話番号とか書いてないなどチラシの要素があまり見られなかったが。(長尾)
要素などの指導はしてない。校内掲示をするため、行きたくなるなチラシを作るようには言いました。(三村)

三村先生Q:評価についてどのような仕方をしていますか?
中間発表は評価用紙を作成しての相互評価です。評価用紙は、グループごとに切って直接班に渡しています。
今回の評価の基準は、 「どれだけ面白いか?」という一点だけにした。それは、評価をする時間が長いと、発表の時間が少なくなり、流れが止まる可能性がある。また、たくさんの項目があればあるほど、生徒は評価ができなくなる可能性がある。元気に発表をしてもらいたい、という3つのことから今回の基準を決めた
Q:最近、さまざまな評価の観点が出てきているが「面白い」という項目だけで図れることができるのか(小林)
生徒からの提起を待っている。生徒から改善点が出るような事が大切だと思います(三村)

参加された先生より感想

高校時代は、しゃべれない・対人関係が難しい時期です。そういう意味でもこういう困難を乗り越えて自信をつけることに関して、とてもいいのではないでしょうか。
また、商店街とつながるということは、地域との連携ができ生徒指導も行いやすくなる。授業として、手がかかるが、少しは行うことはいいのではないでしょうか。総合とかぶるが。(奥田)
この単元は、総合的学習みたいです。教室でこのような体験はできないです。(飯田)

意見交流会の風景スクールバスがないといけないところに学校があるため、地元ではこのような実践はできません。そのため、地域との連携がありません。とてもうらやましい。(池田:上宮太子)

中学で同じような実践を行っているが、この中学校は今までの作品を学校のサーバーにおいており、それを生徒が自由に見て自分の作品に反映させている。(市村:内田洋行)

見に来られた先生にコメントを求めるのはいいことではないでしょうか。発展形として、選んでお店に食べに行くのもいいのでは。なぜチラシとして見せるのかをもっと考えることがいいのでは?(稲垣)
勉強する人も見ている人も楽しむ要素が必要だと思います。評価をつけるだけではよくない(長尾)

選択で30名くらいだからできた実践だと思います。学年全員にさせることはできない
先生も数人いると連絡を密にしないとできませんね。400人もいると4人が100グループもいますし。(船田)
助手の先生が一人いて、そのかたがこまめに見てもらってので助かっています。一人ではできません(三村)
たとえば、学期ごとでクラス別で行うとか、必ずしも横並びにしなくてもよいのでは(長尾)

 


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