<コンピュータ活用教育・教員支援研修>
(Intel Teach to the Future)

レポート
この研修は,インテルがこのプログラムで世界20カ国,60万人以上の教員を対象として行っているそうです。ただし,カリキュラムは米国で開発されたカリキュラムのコンセプトをもとに,日本の教育現場のニーズに合わせ改訂してあります。
その研修を,第1回を夏休み中に、第2回を冬休み中に開催しましたところ,沢山の先生方に参加していただきました。この研修は,「リーダー研修」で,受講された先生方は,ご自分の学校で希望される先生方に「一般研修」として同じ内容を教えることができるそうです。
研修の目的 −コンピュータをいかに授業に生かせるか。実地で学べるプログラム−
1.コンピュータやインターネットを道具として活用することを目指したものです
2.実地を主とした36時間の充実したカリキュラムです
3.あらゆる教科・学年に対応できる柔軟な構成がされています
4.教室に戻った日から活用できる教員主導型の内容です

 本教育支援プログラムはインテル社が,社会貢献の一貫として
 全世界の教員対象に提供しているものです
   ※コンピュータの操作技術習得の研修ではありません。
    詳細は以下のホームページで、ご覧いただけます。
    http://www.intel.co.jp/jp/education/
日程と会場
午前中(9:00〜12:00)
 の3時間
午後(1:00〜4:00)
 の3時間
1日6時間の研修
第1回  大阪信愛女学院短期大学 鶴見キャンパス
  Aコース【8月 7〜 9,12〜14日(6日間)】
  Bコース【8月21〜23,26〜28日(6日間)】

第2回  大阪国際大学 守口キャンパス
 12月14(土), 15(日), 21(土), 22(日), 25(水), 26(木)の6日間
参加校・参加者数

参加された先生方の
担当教科
 ・国語
 ・地歴
 ・公民
 ・数学
 ・理科
 ・英語
 ・保健体育
 ・家庭
 ・情報
 ・宗教
 ・音楽
 ・商業
 ・工業
 ・電気
第1回参加校 30校 34名 ■第2回参加校 40校 68名
PL学園高等学校 大阪高校
PL学園中学校 大阪国際滝井高等学校
大阪学院大学高等学校 大阪電気通信大学高等学校
大阪学園大阪高等学校 大阪薫英女学院高等学校
大阪工業大学高等学校 大阪国際大和田中高等学校
大阪国際大和田高等学校 大阪国際滝井高等学校
大阪国際大和田中学校 大阪信愛女学院高等学校
大阪国際滝井高等学校 大阪信愛女学院中等部
大阪女子学園高等学校 大阪青凌高等学校
大阪信愛女学院高等学校 大阪体育大学附属中学校
大谷中学校 大阪府立茨木養護学校
関西大倉中学校・高等学校 大阪府立羽曳野養護学校
近畿大学附属高等学校 大阪府立信太高等学校
賢明学院高等学校 大阪府立和泉工業高等学校(定)
神戸海星女子学院小学校 柏原高等学校
神戸常盤女子高等学校 京都女子高校
向陽台高等学校 近畿大学附属中学校
堺女子高等学校 啓光学園高等学校・中学校
四條畷学園高等学校 金光八尾高等学校
樟蔭東高等学校 神戸国際大学附属高等学校
吹田東高等学校 四條畷学園高等学校
清教学園高等学校 樟蔭中学校・高等学校
聖母被昇天学院高等学校 四天王寺高校
摂陵高等学校 須磨学園高等学校
摂陵中学・高等学校 摂陵中学校・高等学校
帝塚山学院泉ヶ丘中高等学校 星翔高等学校
帝塚山学院小学校 精華高等学校
東海大学付属仰星高等学校 聖母女学院中学高等学校
羽衣学園高等学校 高石市立高石中学校
飛翔館高等学校 帝塚山学院泉ヶ丘中学・高等学校
奈良育英高等学校
奈良県立桜井高等学校
奈良県立片桐高等学校
羽衣学園中学高等学校
初芝中学校
兵庫県立神戸北高等学校
冬木学園関西中央高等学校
プール学院中学高等学校
明浄学院高校
淀之水高等学校
【研修内容】 以下の12のモジュールから構成され,1日6時間の研修で2モジュールを消化しなければなりません。また,宿題が出される日もあり,受講された先生方は生徒の気持ちになって真剣に取り組んでおられました。

テキストの表紙
テキストと付属のCD

モジュール0 : コンピュータの基本操作
モジュール1 : Intel(R) Teach to the Futureプログラムへの理解
モジュール2 : 単元プランの構想
モジュール3 : 単元プラン作成のための情報収集の方法
モジュール4 : 単元プラン作成のための情報収集の実施
モジュール5 : 児童・生徒が制作するプレゼンテーションの作成
モジュール6 : 児童・生徒が制作する発行物の作成
モジュール7 : 単元教材の作成1
モジュール8 : 児童・生徒が制作するWebページの作成
モジュール9 : 電子メールを使ったコミュニケーション
モジュール10 : 単元教材の作成2
モジュール11 : 単元プランの完成
モジュール12 : 単元プラン・プログラムの評価
【受講者の感想】
この研修の目的にもあったように,確かにこの研修はコンピュータの操作を習得するための研修ではありませんでした。私の場合ある程度Microsoft Officeの操作は出来るのですが,メインの単元プラン作成の時,生徒の興味関心を引くための工夫や生徒の立場になっての制作物の作成などで,とても苦労しました。

しかし,この研修のいいところは,参加者が情報を共有できることです。毎回必ず,その教室の先生方とお互いの単元プランを評価しあい,自分のねらいとするところの再確認や他の先生のアイディアを共有することが出来ました。そのおかげで,自分の単元プラン作成中の行き詰まったときに,他の先生方のプランを気軽に見せてもらい,参考にさせて頂きました。

私がこの研修で強く感じたのは,いくら教師にコンピュータスキルが備わっていても,生徒達に興味関心を持って授業を受けさせることはできないということでした。つまり,コンピュータを使った授業をしたからといって生徒達は興味を持って取り組むのではなく,教師のアイディアや授業の課題設定が生徒達を刺激するものでないと「やる気」を起こさせ実りある楽しい授業にはならないということです。

私が受講した教室でも,コンピュータの操作は心許なかったですが,単元プランを聞かせてもらったとき,これはおもしろい,生徒達はきっと興味を持って取り組むだろうなと思われるものがありました。なかなかこれはというアイディアが思い浮かばないで迷っているときは,やはり他の先生方の取り組みを参考にし少しでもよりよい授業を目指そうとすることが大切だと思います。(そんな時は,「情報」関連の授業公開キャラバンがとても役立ちます。)

最後に,6日間元気ハツラツで私達を指導してくださった講師の先生方,どうもありがとうございました。あの元気なハキハキした姿勢を見習って,これからも教壇に立って頑張ろうと思います。

飯田(四條畷学園高等学校)
【受講者アンケート】

第2回の研修に参加された方へのアンケート集計です。
◆「この研修会に参加された動機をお聞かせください。」
・普通授業では出来ないことを、コンピュータを使って生徒の目をこちら側に向けさせたかったから。
・情報科の先生に進められまた、内容にも興味が持てたから。
・ソフトの無料提供、ソフトの使用方法もわかると思ったから。
・以前からコンピュータについて勉強したいと思っていたが、仕事に追われ出来なかったが、今回教頭先生にも薦められ、無料で会場も近かったし、主人の協力も得られたので参加できた。
・来年4月から総合の授業で情報を担当することがほぼ決まり、初めての授業でとても不安に感じたため。
・私学ネットのWebぺ一ジを見て。
・来年度開講される教科「情報」の準備と自分自身のスキルアップのため。
・新しい観点や知識も得られて刺激になると思ったから。
・他の先生に薦められ自分自身のスキルアップ、授業の参考になると思ったから。
・プーノレ学院での研修を受けた際、この講習のことを聞いたから。
・パソコンの基本的な使い方やパワーポイントが学べると聞いたので。
・パワーポイントを研究会発表の際活用したかった。また、授業に導入する際の参考にしたかった。
・即実践的で、役立つ内容で参考になるだろうと思ったから。
・他校の先生と知り合いになるために。教科「情報」について知見を深めるため。
・来年度の研修会を企画するため。
・この夏に情報の免許を取得したので少しでもスキルアップしたかった。
・学校に案内が届いて、前回参加された先生に薦められた。
・無料である。うわさに聞いていた。
・校長からの指示。
・他校の先生方の情報を得たかったから。
・インストラクターのインストラクション技術を盗むため。
・普通科情報の免許を取るつもりでしたが、クラブ顧間をやっている関係で日程が取れなかったが、今回は、クラブ指導のサポートをして戴ける先生がいらっしゃったので参加できました。
・以前からコンピュータを用いた授業に興味があったので。
・パソコンの基礎講座かと思っていました。
・3学期に情報教室を使って授業を行うため、単元プラン等の作成が必要なため。
・自分の教材研究に活かしたいため。
・単なる操作の研修ではないということだったから。
・生徒に研究発表させなければならなくなり、四苦八苦していたら、情報の先生に、いい講習があるから是非行きなさいと勧められた。
・とにかく、教科「情報」実施まで、出来る勉強はどんどんやって行きたい。
・夏に他の研修と重なって参加できなかったので、今回参加した。
・情報の授業を担当しているが、発想が貧困なので、いい発想を教えていただきたいと思ったから。
・自己啓発の為、どんなことが出来るか興味があった。

◆「今回の研修で役に立った内容は、何だったでしょうか?」
・他の仲間との共有と出会いが自分を高めてくれて、意欲が湧いてきた。
・WordやPowerPointの使い方でいろいろ習得できた。
・単元プランはすぐにでも実践しようと思う。
・アプリケーションの細かい操作方法がよくわかった。
・情報収集、他の先生のプランが参考になった。単元プランの流れがわかった。
・ディスカッション、情報の共有、単元プランの作成、PowerPointの実習。
・授業の準備でどこまで考えておくべきかとても参考になった。WordPowerPointが少しでも使えるようになった。
・こんなに時間をかけて単元プランを考えたことがなかった。PowerPointの使い方が少しわかった。
・ハイパーリンク、ワードでWebぺージを作成する方法など。
・授業形式(ディスカッション)やテキストのモジュール化が自分の授業の参考になった。(コンピュータのスキル以上に)
・技術だけでなく、単元に活用するプラン作り、スキルだけでなく倫理等の大切さを意識させていただけた。
・チェックシートの雛形、単元プランの立て方の雛形。
・授業の主体を学習者として授業を組み立てる視点。
・単元プランを立てる際の留意点など数え上げれぱきりがない。
・リンクを張る、Wordを模造紙のように部品を貼り付けていく。
・インストラクターの姿がとても参考になりました。
・Webぺージの作り方。生徒のやる気を引き起こすにはSample Pageが必要ということ。(当然?)
・生徒なら、ここまで、これ位やれるだろうといった想定は、やってなかった訳ではないが、今回きちんと単元プランのようにやって見て、今後に活かせると思う。今回使用したアプリケーションは、殆ど使ったことがないので勉強になった。
・生徒の評価、相互評価などのやり方、視点の持ち方が新鮮で面白かった。
・授業における情報機器の導入や使い方。
・モノの考え方が少し変わった。いろんな人に会えた。
・全体に授業法がとても参考になった。
・プログラムの内容、講師の先生の講義、ヒント、プレゼン全てです。

◆「研修会の会場や設備について」
・環境のいい状態での講習でよかった。
・和やかな雰囲気で楽しませていただきました。
・通いやすさと施設の良さ。
・先生の作業が中央のコンピュータで見られた。
・コンピュータの動作環境もよく教室も広い。
・CPU、メモリー共に十分な機器だったと思う。
・設備、食事、気遣い等大変お世話になり感心しています。
・お弁当の手配など、役員の方々が熱心にお世話いただけた。
・高スペックのコンピュータが本当にたくさんあり、驚いた。
・落ち着いたコンピュータ室なので気持ちよく使用させていただけた。
・校舎も立派で見晴らしもよく、親切に応対してくださって感謝しています。
・机周りが広くて書き物をするのに便利。画面が大きくて見やすい。




第1回(夏休み)の研修の様子です。とにかく,グループディスカッションが頻繁に行われました。

他の先生の単元プランを参考はとても参考になります。

昼食時間は,やはり楽しい息抜き



4時以降はこんな楽しい雰囲気で,学校の情報交換会




第2回(冬休み)の研修最終日懇親会が行われ,参加され先生方の労をねぎらいつつコミュニケーションを深められました。


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